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あなたの執事

第66章 専属の執事




*****




カチャ…



私は執事室に入ると、龍さんを探した




あ…いた




窓際の奥の席で何やら書物をしているらしく、静かに近づいた





「……龍さん」




龍さんの手がピタリと止まり私を見上げる





「ああ、シンか。おはよう。

どうした?」



「あの…ゆい様と私のこと旦那様から聞きました。

麗華様と龍さんが掛け合ってくれたと…」




龍さんはフッと笑みを浮かべ


「全ては麗華様の提案だ。

俺は何もしてないよ」



龍さん…



「良かったじゃないか。


ゆいの専属になれて。」



「ですが…龍さんは本当によろしいのですか?」



「…なにが?」



「……龍さんはずっとゆい様のことを見てこられて…

本当は龍さんだってゆい様の専属にっ」



「シン。

俺は昔から麗華様の専属になるって決まってたんだ。

俺もそのつもりでいままで執事として教育を受けて、麗華様に相応しくなれるよう努力してきた。


もちろんそれは、ゆいがどう…とかで変わるような薄っぺらい覚悟じゃない。」



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