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ねぇ、麻弘…

第3章 こんなの…ないよ…

『札幌の病院にいる。麻弘が……。銭函から搬送されたと連絡受けて、お父さんは、小樽から車を走らせた』

「…それで、麻弘はどうなったの?」

電話の向こうで、なんとなく話しにくいのか、喉に魚の骨でも挟まったかのような、歯切れが悪い。

『麻弘は……。医者は全力で麻弘を助けようとしてくれた。でも……意識は戻る事がなくて、これから、麻弘と3人で帰るよ』

「うん、気をつけてね」

ーーツー、ツー、ツー……。

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