ふわふわ堕天使のスルメイカ
第9章 別れの曲
店長は普段、ふわふわしてるような、
何も考えてなさそうな、
何でも適当そうな感じがしてる癖に人間観察だけはズバ抜けてる。
だーれも気付かないのにちょっとした表情の変化を見抜いたり。
前に1度だけ
『何でそんな小さな気持ちの変化まで気付くんですか?!』
って聞いた事がある。
その時店長は
『そういう実を食べたから!』
親指を私に突き出してそう言った。
――あの時。
この人なら食べてそう…。
密かにそう思ったりした私。
…でも。
店長のそういう、ちゃんと“人を見てる”所
尊敬してる事は悔しいから内緒。
何も考えてなさそうな、
何でも適当そうな感じがしてる癖に人間観察だけはズバ抜けてる。
だーれも気付かないのにちょっとした表情の変化を見抜いたり。
前に1度だけ
『何でそんな小さな気持ちの変化まで気付くんですか?!』
って聞いた事がある。
その時店長は
『そういう実を食べたから!』
親指を私に突き出してそう言った。
――あの時。
この人なら食べてそう…。
密かにそう思ったりした私。
…でも。
店長のそういう、ちゃんと“人を見てる”所
尊敬してる事は悔しいから内緒。