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その旋律は“別れの曲”なんていう日本人が付けた題名とは裏腹に凄く優しく美しくて……。


ピアノ特有の優しい音色と、優しく美しい旋律。



この曲は普段の私なら凄く癒されてたと思う。


きっと、目を綴じて立ち止まって聴いていたかもしれない。


大好きな空を見上げながら聴いてたかもしれない。




……でも…。



今の私には、この優しく美しい旋律が胸を締め付けるように取り巻いて…





「おい！！いい加減に………


心愛…？」





涙が溢れ、エレベータードアを見つめる視界が翳む。