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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第9章 別れの曲

「……心愛、泣いてんの…?」



光が私の右肩をグイッと掴んで私の顔を覗き込む。


光は私が泣いてると思って驚いてるのか、私を見る光の目は大きく見開き、綺麗な茶色の瞳はゆらゆら揺れ動く。


その光の綺麗な瞳に映り込む自分の顔を見ながら、


私は自分の両手をグッと力を入れ握り締め、自分に強く言い聞かせる。





絶対、泣かないもん……っ




拓ちゃんのためになんて、もう泣かない!




…あんな人のためになんて…絶対泣かない……






そう、何度も何度も心の中で言い聞かせる。









――――なのに……






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