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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第9章 別れの曲

「バカか。」


吐き捨てるように言われた“バカ”の言葉と同時に、暖かい温もりに全身が包まれて



涙を必死で堪える私の心を邪魔するかの如く、全身をスカッシュの香りが纏う




「あんたが泣くために俺はいるんでしょーが。」




いつもより数倍以上に優しい光の声。


一定のリズムでポン、ポンと私の背中を撫でる光の大きな手。


そして、今まだ尚私の耳に伝う、別れの曲。



優しい言葉。






「……っ、



うわぁぁ――っっ……・・・」








ダムは崩壊。



光の胸に両手をついて前かがみになって、


生まれて初めて声を上げて泣いた。






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