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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第11章 想い出

光にじっとりした視線を向けながら、光が入れてくれたココアをゴクッと飲み干す。



「睨みながらココア飲むなよ」



って言いながら眉を下げて苦笑させる光。


そして、そのまま言葉を続ける。



「“忘れよう”って意識してるうちは忘れらんねーと思うよ?

あいつの事」



え?



「忘れようって頑張ってる時点でずっとそいつの事考えてんじゃん。結果的に。

それじゃ、いつまで経っても忘れるわけがないっしょ?

そもそもさ、」



「そもそも…?」



光はゴクリとコーヒーを飲み干して。



「こういうのって、頑張るもんでも無くね?」



俺、言い事言う!って言いながら笑顔を私に向けた。



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