ふわふわ堕天使のスルメイカ
第13章 年上×年下 2
「心愛、行くぞ」
「え…っ」
冷たく黒い空気が張り詰める空間から光は私の手を引いて歩き始める。
私も光に引っ張られるがままに足を1歩進めながら、
後ろに居るであろう拓ちゃんにチラッと視線を向けた。
その直後―――
「別れたから!」
―――え……?
背後から拓ちゃんの大きな声がして。
その言葉に肩がビクッと震え、歩き出してた足を止めた。
「心愛!俺、嫁と別れたから!」
ドクン―――・・・
この言葉を聞いた瞬間
大きく心臓が音を立てて跳ねた。