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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第14章 想い出の・・・・

「…………へ…っ?」



突然、俺が差し出したミルクティに戸惑い気味に

涙で濡れた顔をそっと上げて




「あ……」




涙のせいか

泣くほど哀しい事があったせいか



震える声で





「さっきの………」


「どうも」





泣くほど

胸を押さえて泣くほど

ヘタリ座って泣くほど哀しい癖に

本当は泣いてたい癖に、彼女はニコリと笑って





「見られちゃったか」





そう言った。




――この時、涙顔で鼻も真っ赤で、目も真っ赤で。

グズグズな顔の彼女が何故だろう。




可愛く見えた。









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