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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第18章 触れた想い 2

……何だか、俺と一緒だ。


とか思ったりしてしまったんだ。

この子犬。



見た目と財政だけしか評価されない俺。

見た目と血統でしか評価されない子犬。



自分と似てる気がして。

そう思い出したら本当にこの子犬が可哀想で…

瀕死の状態なのは分かってるけど、この辺に最近引っ越したばかりで土地勘ないし

かと言って、女共に電話して聞いたところで“おまけ”がつくに決まってる。




このまま、どうしたらいいのか考えるけど何の案も浮かばなくて



だけど、寒さの中どんどん衰弱してってる気がする子犬をどうすればいいのか焦りながら考えてた時





「あの……ワンちゃん?」







……え?






横から声がして。

パッと見上げてみると、そこにはここのコンビニだろうか…。


見慣れたコンビニの制服を着た、目がくりっとした女性が、不思議そうに俺の両手に横たわる子犬を見下ろしてた。




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