テキストサイズ

ふわふわ堕天使のスルメイカ

第18章 触れた想い 2

何人か。

駐車場に車を停めた奴等は、チラチラと瀕死な状態の子犬を見る癖に、助けようとも何もしない。


これが綺麗で血統付のような犬なら寄ってくるんだろうけど



白なのか茶なのか汚れて分からないカラー。

雪で濡れて冷たくて、しかも雑種。

挙句に死にそうな犬。




俺は降り続ける雪から子犬を守るように両手に抱いて、車から持って降りたタオルでそっと温めてやりながら





「……ッ」





何だか、涙が溢れて止まらなかった。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ