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彼女が俺に心を開けば開くほど

彼女への想いは増すばかり。



『拓ちゃんの傍が一番幸せ』



想いが増せば増すほど


『拓ちゃん、ギュッして？』


彼女に触れれば触れるほど


『拓ちゃん？……痛いよ？』


彼女を守りたいと強く思う俺が、彼女を壊してしまいそうで


それが何より１番怖かった俺は




『あ、もし？俺。久々だねー今日逢わない？』




自分の気持ちを彼女から反らすために

彼女を壊さないように……




――なんて、言えば恰好はいいけど。


そんな恰好のいい話なんかじゃない。
美談じゃない。



俺はただただ…彼女と向き合う事が怖くて

しっかりと向き合って全部を包み込むように愛してくれる彼女と、俺自身が向き合う事が怖くて




俺は彼女から逃げただけなんだ。





……俺は…弱すぎたんだ……。