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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第19章 歪愛

彼女を傷つけてた事。

彼女が無理して笑ってた事。

彼女が俺の前で泣かないようにしてた事。


全部気付いてた。


―――そもそも。


彼女を壊してしまいそう。


そう感じた時点で彼女を自分から離してるべきだったのかもしれない。

それが1番、本当のべストな選択。



だけど……。



俺は彼女を手放す勇気がなかった。

彼女を手放す勇気もなければ

彼女と向き合う勇気もない。


だけど彼女を守りたい。


彼女を愛したい。愛して欲しい。

だけど怖い。

彼女に触れたいけど触れたくない。



様々な気持ちがずっと頭の中を激しく交差してるうちに…


いや。


彼女に堕ちた時から、少しづつ俺は狂い始めてたのかもしれない。




俺は俺がやってる行為そのもの


“彼女を守るためなんだ。”


正当化させてたんだ。


全てが正しい選択だと錯覚してた。



そんな時だった。






≪拓ちゃん、ゆっくり話がしたい≫







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