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――――それから。



光と拓ちゃんの事を考えながら、

店長が言ってくれた言葉の意味も考えた。



……店長はきっと分かってたんだ。




私が弱い拓ちゃんに少し揺れちゃってた事を……。

初めて弱い部分を見せた拓ちゃんがどこかほっとけないと思う気持ちがあった。


――もう１度、信じてみたら…


って自分の心に問い掛けた事もあった。


だけど、店長はそんな私の気持ちに気付いてたんだ。



それって、ただの同情じゃん？



って事…。



弱い拓ちゃんの傍に居てあげなきゃいけないのかも…


なんて思う私の考えは“愛情”じゃなく“情”だって事。


愛だの恋だのＬＯＶＥの面で考えてるんじゃなくて

変な正義感や母性の情のみで考えてたって事を見抜いてたんだ。



だから、あの一言を向けてくれたんだ。



口悪くて働かなくて、おっかない店長の癖に、こういう時ズバリと見抜いちゃうとこ。

適当な事言ってる風でも、今みたいに後から“あー…言われてみたら…”なんて気付いて、

“あの時くれたアドバイスは当たってたな”

なんて思わせちゃうとこ。




本当に敵わないって思う。



悔しいけど。