テキストサイズ

ふわふわ堕天使のスルメイカ

第28章 番外編 ②

声のした方へ振り向くと



「夏目!」

「よっ!サボり魔」


友人の夏目が、嫌味なほど爽やかな笑顔でコンビニ入口に立っていた。



「誰がサボり魔だよ」



夏目に向かって、あたかも掃除してた風に雑巾とチラつかせてみたが



「彼女に押し付けられた雑巾ね」



一部始終、既に見られてたんだろう。

ニヤリと笑いながら、徳チャンに向けて親指で差した夏目。



チッ。



「何だ、全部見てたのか」


「見てたというか、レジ前で言い争いしてるコンビニってここくらいだろ?」



そう言って口元に手を当てながらクスクス笑う夏目だけど




俺は、ぜーんぜん笑えねぇーし。




「けっ!店内全部買ってけ!クソ夏目」




夏目に完全な八つ当たり。



「俺に当たんなよ。お前が一歩引いてしまったからだろ?」


「…………。」




くそ。


図星過ぎて何も言えねぇ。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ