テキストサイズ

ふわふわ堕天使のスルメイカ

第28章 番外編 ②

―――だけど。


俺は気付いたんだ。


俺が、どれだけ彼女を幸せにする自信があったとしても。

俺が、どれだけ彼女を笑顔にする自信があったとしても。




「いらっしゃいま……あ!光ッ!」


「お疲れ!」




彼女は、俺にその相手を望んでないという事。


彼女自身、幸せにして貰いたいと誰かに委ねるような甘い女じゃないけれど。

彼女は、幸せにして貰うより、相手の幸せを願うような

それでいて、自分は影で涙を流すような


そんな、バカで真っ直ぐな女だから

誰かの手で幸せにして貰おうなんて、これっぽっちも甘えた考え方じゃないけど


だけど、彼女がもし、誰かに幸せにして貰いたいと願うとしても――




その相手は、俺じゃない。




その事に気付いたのは…・



彼女の目の前に、生意気な年下男が現れてからだ。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ