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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第28章 番外編 ②

ムカつくから少し煽って怒らせてやろうと思った俺の作戦は、まんまと失敗。

煽ったつもりが、結局2人の仲良さを見せつけられた感じがして

最終的に俺が煽られた形になってるし。


……でも。



彼女の、幸せそうな顔を見ると



まっ、いっか。


なんて思えてくる。




俺はそっと目を綴じ、スッと息を吸って



「徳チャン」


「は、はい!」



徳チャンと向き合うように立った。


突然名前を呼ばれてビクッと肩を震わせる彼女。

俺を見る目が揺ら揺らと揺れ動いてて

動揺してるのが一発で分かる。



ほんと。

分かり易いやつ。




「良かったな」



「え……?」




そういう所も、俺は堪らなく好きだったんだ。




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