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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第29章 重盛家のクリスマス

「とか言いながら、愛花座らせてんじゃん」


クスッと笑いながら、私は光の首に両腕を絡ませて



ギュッと抱き付いた。



「愛花にヤキモチ妬いてんの?」



「んー?そんなんじゃないけど…」



「けど?」



「他の女の人を座らせたら嫌だなー」



光に限ってそれは無いだろうけどって言おうとする前に




ペシッ‼




「痛ッ!!」




後頭部を一発叩かれた。




「んなわけねーだろうが」



光は、呆れ溜息混じりにそう言うと

私を抱き締める腕にギュッと力を入れて




「この世で“女”を感じるのは


心愛しかいねーよ」



私の髪に顔を埋めながら



篭った声で優しくそう言った。






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