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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第6章 はんたいことば

「彼氏、誘ってくれてんだろ?」



そう言って店長は腕を組みながらクイッと顎で拓ちゃんの方向をしゃくる。



そして私の頭に手をポンと乗せて



「せっかくなんだから、楽しんで日頃の不満ぶつけて来い?」



目を細めてポンポンとしてくれた。



「もう発注は終わった?」


「はい、さっき終わりました」


「じゃぁもう今日はもう上がりな?」


「え?でも…」


「アイツがあそこに立ってっと目立って仕方ねぇから。


ほれ、さっさと帰れ!邪魔だ」



店長はコンビニ本部からのお知らせを見ながら私にシッ!シッ!と手で“行け”の合図。




……‥店長‥





「ありがとうございますっ!!」



店長にペコリと深く頭を下げて私はスタッフルームへ。


だから



「………‥チッ」



店長の舌打ちは全然聞こえなかった。




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