夢見るシンデレラ。
第3章 *魔法使い...
「ねぇ、何話したの?」
「あなたの愛娘は男気のある女性に育ってますよって。」
「嘘ー!!ひどいよー!!」
そんな冗談もパパの前では楽しくて・・・
「せっかくパパに会ったなら、もっと褒めてくれてもいいじゃん。」
「褒めた褒めた。
だから、まな板ってことは秘密にしといたぞ。」
「余計なことは言わなくていい!!」
『・・みぃちゃん・・・?』
「ーー?
っ・・ママ・・!!」
お墓の前で盛り上がってるところを不謹慎にも母親に見られてしまった。
「あ・・、えっと・・!!
私のお母さん・・!」
「初めまして。
西園寺湊といいます。」
『西園寺さん・・?』
「あ、あのねママ・・!!
私のバイト先の人で・・・」
『旅館の方?』
「旅館?いや、うちは「あ!!そ、そう。色んな事業やってて。・・ね?」
苦しい嘘に湊の顔が険しくなる
「あ、そうなんです。
美月さんにはその中の旅館で働いていただいてて・・・」
「そ、そうなの!
西園寺さん、こんなに若くて社長なんだよ。すごいでしょ?だからとーっても忙しい人なの。ということで、わたし達はこの辺で・・!またね、ママ!!」
湊の腕を引き、その場を逃げるように立ち去る美月
「失礼します・・!」
それでも湊は頭だけを下げた。