夢見るシンデレラ。
第3章 *魔法使い...
「私に渡したいものって・・?」
「まぁいいから!座って!」
「ーー?」
百華に手を引かれ、広間のソファーに腰掛ける。
今日は一段と嬉しそうに、ふわふわのワンピースを揺らしながら歩く。
「はい、これ!
美月には直接渡したかったの。」
差し出されたカードを受け取ると固まった。
"招待状"
「式の日取りが決まったの。
美月、来てくれるって言ってたから。」
「あ・・、
うん、ありがと・・・」
黙ってたってこの日が来てしまう。
着々と月日は流れていくー・・・
「それでね、美月に見て欲しいの。
どのドレス着たらいいか迷っちゃって。」
「・・え?」
「ほら、うちの親が見ると古臭いの選ばれそうだし、同年代の美月に決めてほしいんだ。
それに、湊の好みもわかるでしょ?」
ダメだ・・・
自分の心に余裕がない。