夢見るシンデレラ。
第3章 *魔法使い...
『あっ、美月ちゃん!!
どこ行ってたの?みんな探したんだよ!』
屋敷に戻ると、百華が不安でいっぱいの表情で駆け寄ってきた。
こんな可愛い仕草をされたら、男なんてイチコロなんだろうなと思う。
「ごめんね。
ちょっと体調悪くて実家に・・・」
『もう大丈夫なの?
湊もいないから、おば様が物凄く怒ってて・・・
でも、あの2人に限って何もないって言ったんだけど。美月は私の親友だし、湊は私の婚約者だし・・・』
「・・そっか。ありがと。」
2人で戻ると騒ぎになるから、湊は少し時間を潰してから戻るとまだ帰ってきてない。
『美月・・・、』
「ーー?」
『私、2人を信じていいんだよね?』
百華の大きな瞳が、私の視線を捉えて逃がさないー・・・
頷かなきゃ・・・
何か言わなきゃ・・・
「大丈夫。
私と社長は何もないよ。」
これは嘘じゃないー・・・
事実ー・・