夢見るシンデレラ。
第3章 *魔法使い...
「っ・・てめ・・・!」
『このまま内臓破裂させて死にてぇのか?』
「・・!」
顔を歪めていた湊を面白半分で見下す男
『警察!!』
『っ!?』
『刑事さん!こっちです!!』
ざわついた野次馬の中で響いた女の声に誰もが辺りを見回す。
湊を踏みつけていた男は咄嗟に足を上げると、その場から立ち去った。
「っ・・ゴホッゴホッ・・・!」
『大丈夫!?』
蓮や徹より先に駆け寄ってきた女
酔いで回る中、それでも彼女の顔と声はしっかり覚えていた。
『ここ、痛む?』
「いや・・、」
『ここは?大きく息吸ってみて。』
お腹を軽く押さえながら深呼吸するように促す彼女こそ、美月だった。