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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第5章 第二話 【めざめ】 旅立ち

「幸、そろそろ寝(やす)まないか」
 亮平が声をかけてきて、幸は面を上げた。
「もう少しだけ」
 亮平は苦笑いを浮かべると、先に布団に入った。幸が亮平の隣に並べて敷いてある布団に入ったのは、四半刻(しはんとき)後であった。
 亮平は眠っているのか、背を向けている。幸はランプの灯りを消して、静かに布団に身体を横たえた。

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