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　弥生は信用できる人柄だし、その性格からして幸の秘密を他人に不用意に喋るとは到底思えなかったが、真実はどこから洩れるか判らない。
「私では何かお力になれることはないかしら」
　それは、弥生の心からの言葉であることが判った。だが、幸は微笑んで首を振った。
「ありがとう、でも、そのお気持ちだけで十分よ。世間知らずの私にできることはたかが知れているけれど、何とか誰にも頼らずに頑張ってみようと思うの」