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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第6章 第二話 【めざめ】 再会

 そのことに幸は改めて気づいたのだ。
―一人で生きてゆきたい。
 どこまでできるかは判らないが、自分の力を試してみたいという強い想いがあった。しかし、それも結局は、世間知らずの娘の甘えかもしれない。
 弥生が幸を眼を見開いて見つめた。
「偉いわ。幸さまは以前から他の方とどこか違う、ご自分の意思をしっかりと持っていらっしゃると思っていたけど、本当にそうだったのね。私には絶対に真似できない」

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