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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第6章 第二話 【めざめ】 再会

 カフェのホールの中央にある大きなテーブルに並んで座り、いつものように珈琲を注文する。幸のお気に入りは、ミルクと砂糖をたっぷりと入れた珈琲だ。
 女給が湯気の立つ珈琲を運んできた。浩三は女給が立ち去るのを横眼で見て、おもむろに口を開いた。
「僕と結婚してくれませんか」
 それは、いかにも浩三らしい直截な台詞であった。

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