テキストサイズ

空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第9章 第三話【波の音】 絶望の果て

「幸、馬鹿な真似は止せ」
 幸の身体が水底へと沈もうとしたその刹那、危ういところで亮平が幸の身体を背後から抱き止めた。亮平は幸のか細い身体を力を込めて後ろから抱きしめた。
「死なないでくれ。お前が死んだら、俺はどうやって生きていけば良いんだ。お願いだから、もう二度と俺の側から離れないでくれ―!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ