テキストサイズ

空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第9章 第三話【波の音】 絶望の果て

 いつしか幸の身体は亮平との夜に狎れ、二人は狂おしいほどの夜を重てゆく。亮平と深間になればなるほど、自分が後戻りのできない道をひた走っているのだと判っていながらも、幸はどうすることもできないでいた。だが、とれほど身体を重ねても、幸の心が亮平に寄り添うことも靡くこともなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ