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「はい？」
　幸は応えると、片隅の書き物机から立ち上がった。生徒が忘れ物でも取りにきたのだろうかと思い、戸を開ける。そこに立っていたのは、一年生ほどの男の子であった。が、その顔を見て、息が止まりそうなほど愕いた。