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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第12章 第四話【縁~えにし~】 白き波の向こうに 

 夏の終わりの陽差しを受けて光る波間に幸太郎の笑顔が眩しく浮かんでいるような気がした。
 蝶のように白い波が踊る。ゆっくりと遠ざかってゆく幸の後ろ姿を、浩三がいつまでもその場で見送っていた。

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