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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第14章 番外編第一話「潮騒の詩」~海辺の恋~

 さらさらと米粒が水面に落ち、すぐに波にさらわれていった。続いて、これも小さな徳利に入った酒の雫を水面に落とす。
その後、浜辺に立ち、両手を祈りの形に組んで短い黙祷を捧げた。
 しばらく祈りに耽っていた彼が漸く眼を開いたときのことだ。少し離れた場所に人影を見つけ、亮平は眼を見開いた。

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