テキストサイズ

空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第14章 番外編第一話「潮騒の詩」~海辺の恋~

 娘は大きな眼を丸くして、亮平を見ている。やがて、娘が微笑んだ。それは、先刻のどこか挑戦的な笑いではなかった。
「確かにあなたの言うとおりね。迷信は迷信として、私たちが海から採った魚を食べ、それらを売って儲けていることは事実だもの。海のお陰で生きているというのは間違いではないわ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ