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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第3章 第一話【空の記憶】~邂逅~

 その時、後頭部をあのキーンとするような鈍痛が見舞った。何かを思い出そうとすると、必ず起こる痛みだ。
 痛みと共に、突如として、澪の脳裡を一人の青年の面影がよぎった。
―進一郎さま?
 ごく自然に、青年の名が浮かび、続いて彼がかつて自分にとってどのような存在であったかを思い出した。

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