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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第21章 番外編第四話【轍~わだち~】

 砂浜づたいに少し歩くと、直に小さな家が見えてくる。
 子どもの頃、夏になる度に訪れていたこの大好きな場所にもここ二、三年は滅多に来なくなった。 家の前にはささやかな庭があるけれど、どこからが浜でどこまでが庭なのか判ったものではない。と、子どもの頃、晶はよく思ったものだ。

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