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【裏小説】イケメン王宮~プリンセスと危険なイケメン達~

第6章 アラン×レオ篇 ~白昼夢~

「お嬢さん、これを買っていかんかね」


ある日の午後。

ユーリと一緒に城下を歩いていた月花は
古びた店の前で呼び止められた。


『え?』


声のする方へ振り向くと
見知らぬ老女が
キレイな小瓶を差し出していた。


(こんなところにお店なんかあったかな?)


疑問に思いつつも
その老女に問いかける。


『お嬢さんって、私のことですか?』


老女「そうさ。この魔法の小瓶を買わんかね?」


『魔法の小瓶?』


老女「ああ。この小瓶には魔法の液体が入っていてね。香水としても、お菓子の隠し味としても使えるんだ。城下の若い女性の間で流行っているんだよ」


そういって老女は小瓶の蓋を開けると
月花の顔に近付けた。

瓶の口からふわりと甘い香りが漂う。


『……良い香り』


ユーリ「甘い香りがするね。どうするの?」


『久々に城下に来たし、折角だから買おうかな』


老女「有難う。一度に多く使うと“酔い”が強くなるから、分量に気を付けてな」


『“酔い”?』


(何のことだろう……?)


少し疑問に思ったものの、
月花は老女にお金を払うと
ユーリと共に城へと帰る道を
辿っていった。

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