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ナーバス BREAK DOWN

第1章 フラッシュバック

道臣は話を変えた。

「随分久しぶりだったんじゃないか?」

真実が倒れていた理由。


―覚醒剤による後遺症…フラッシュバック―


道臣は真実がそれに苦しんでいる事を承知していた。

だから倒れていて驚き心配はしても、冷静でいられた。

「うん、けっこう久しぶりだった。2ヶ月位ぶりかも…」

真実がそう答えると道臣は顔を覗き込んだ。

「苦しかったか?涙の跡があった」

そういうと真実の頬を両手で撫でるように包んだ。

「久しぶりだったし、吐いたからキツかったけど…」

涙の言い訳をしながら、昔の男を思い出し泣いた事に罪悪感を感じる。

「一人にしてすまなかった」

道臣に詫びられ真実はますます恥じ入った。

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