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ナーバス BREAK DOWN

第1章 フラッシュバック

真実はビクッと体を震わせた。

道臣の顔を見上げてみると「どうする?」と言わんばかりに笑っている。

焦らされている事に気付いて少し拗ねる。

「もういい」と言えたらいいのだが、それは言えない。

フラッシュバックの後はどうしても欲しくなる。

真実にとってクスリとセックスは切り離して考える事は出来ないのだ。

もちろん道臣もそれは承知だ。

(意地悪)

そう思いながらも真実は自分から行動する事にする。

道臣の手からボトルを取り、ソファーの前のセンターテーブルに置いた。

向かい合うように道臣の膝の上に乗り、弛んでいたネクタイのノットに指をかけ引き抜く。

シュルンと絹擦れの艶めかしい音がした。

ネクタイをソファーの上にぽとりと置くと、道臣の首に腕を回す。

「もっと…ください、ミチさん」

そう囁いて道臣に唇を重ねた。

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