近くて遠い
第20章 探り合い
光瑠さんの大きな手が
ゆっくりと私の胸元のリボンに触れた。
「まっ、待ってっ…」
急に恥ずかしくなった私は、反射的に後ろに少し下がった。
「待たない」
「えっ、ちょっ…」
じわじわと光瑠さんが近付いてくる。
そして壁に追いやられ逃げ場を失うと
光瑠さんはグッと屈んだかと思ったら私の膝下に腕を当てた。
「えっ?きゃぁぁあっ」
急にフワッと身体が浮いたと思ったら、天井が目に入った。
そして私はすぐにお姫様だっこされたことに気付く。
「降ろして下さいっ!!」
私は足をバタバタさせながら叫んだ。
だが、光瑠さんは無言のまま歩き出す。
ベッドに降ろされる…
かと思いきや、光瑠さんはベッドを素通りして、軽く開いたシャワールームの扉を長い足で蹴った。
バタンっ───…
と扉の音がして、
光瑠さんは黙って私を抱き上げたまま中に入る。
「ちょっとっ…!」
光瑠さんはシャワールームの床に私を座らせるようにしてゆっくり降ろした。
「光瑠さんっ…?
あのっ…」
光瑠さんが私を見下ろす。
「シャワー浴びてないだろう。
服が朝のままだ…」
「そうですけど…」
確かに
私はボーッと過ごしていたせいで、まだシャワーを浴びていなかった…
けど…
「洗ってやる。」
無表情に彼が言った。
「えっ…」
一体光瑠さんは何を言っているのか、よく理解できずにいると、光瑠さんは蛇口を捻った。
「はっ…!?光瑠さんっ、濡れちゃうっ!」
お互いしっかり服を着たまま。
上方に設置されたシャワーからお湯が雨のように降ってくる…
私は、濡れるのを阻止しようと急いでワンピース裾を掴んで立ち上がった。
気でも違っちゃったんじゃないか…
心配になるほどのおかしな状態に私は光瑠さんを見上げる。
モクモク上がった湯気が
シャワールームに立ち込める。
ゆっくりと私の胸元のリボンに触れた。
「まっ、待ってっ…」
急に恥ずかしくなった私は、反射的に後ろに少し下がった。
「待たない」
「えっ、ちょっ…」
じわじわと光瑠さんが近付いてくる。
そして壁に追いやられ逃げ場を失うと
光瑠さんはグッと屈んだかと思ったら私の膝下に腕を当てた。
「えっ?きゃぁぁあっ」
急にフワッと身体が浮いたと思ったら、天井が目に入った。
そして私はすぐにお姫様だっこされたことに気付く。
「降ろして下さいっ!!」
私は足をバタバタさせながら叫んだ。
だが、光瑠さんは無言のまま歩き出す。
ベッドに降ろされる…
かと思いきや、光瑠さんはベッドを素通りして、軽く開いたシャワールームの扉を長い足で蹴った。
バタンっ───…
と扉の音がして、
光瑠さんは黙って私を抱き上げたまま中に入る。
「ちょっとっ…!」
光瑠さんはシャワールームの床に私を座らせるようにしてゆっくり降ろした。
「光瑠さんっ…?
あのっ…」
光瑠さんが私を見下ろす。
「シャワー浴びてないだろう。
服が朝のままだ…」
「そうですけど…」
確かに
私はボーッと過ごしていたせいで、まだシャワーを浴びていなかった…
けど…
「洗ってやる。」
無表情に彼が言った。
「えっ…」
一体光瑠さんは何を言っているのか、よく理解できずにいると、光瑠さんは蛇口を捻った。
「はっ…!?光瑠さんっ、濡れちゃうっ!」
お互いしっかり服を着たまま。
上方に設置されたシャワーからお湯が雨のように降ってくる…
私は、濡れるのを阻止しようと急いでワンピース裾を掴んで立ち上がった。
気でも違っちゃったんじゃないか…
心配になるほどのおかしな状態に私は光瑠さんを見上げる。
モクモク上がった湯気が
シャワールームに立ち込める。