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最初で最後の恋

第13章 隠された想い

2日後。

前日俺は澪と2人でゆっくりと過ごした。
他愛もない話に花を咲かせながら、くすくすと微笑む澪に幸せを感じていた。

そして夕方澪を送って、今日は普通に学校だ。澪もきっとかったるいとか言いながら来るんだろうな。


そんな風に考えながら教室へ向かっていると…


「蓮!!」


がばっと後ろから誰かに抱きつかれた。


俺が振り向いた先にいたのは、澪と付き合う前に何度か寝た女。
連絡も取っていなかったし、もう自然消滅したとばかり思っていた相手だ。


「どうして最近連絡くれないのよっ。

待ってたのにぃ」


ぽかぽかと俺のことを冗談っぽく叩く女。

俺はその手を止め、口を開いた。


「悪いけど、お前とはもう会わないから。諦めてくれる?」


冷たく言い放つ俺に、女は嫌と言わんばかりに俺にしがみついて離れない。


「別に普通のカップルみたいなことしたいわけじゃないよ??身体だけでもいいからあたしのこと抱きしめてほしいの」

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