無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

早苗だけをだませればそれでいい。
そう思った俺は、心にもないことを言った。



「すぐにﾔらなかったのは…


あの女が処女だったからだよ。

今時まれに見る女だし、面白半分で近づいただけだ」


それを聞いて安心する早苗。

こんなこと、思っていないのに。
嘘だとしても自分の言ったことに罪悪感しか生まれなかった。


「それを聞いて安心したわ。

蓮、あなたに本気の恋は無理よ。高校のときからあなたを見てきたあたしにはわかる。

そしてあなたを理解しているあたしなら、あなたを癒せる。そうでしょ?」




『本気の恋は無理』




早苗の一言が胸に突き刺さる。
そうだよ。俺が本気になったって仕方ないことくらいわかってる。

澪が笑顔でいられる場所は、俺の隣じゃないこともわかってる。　


それでも……


そう思った矢先、早苗は俺にｷｽをしてきた。