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最初で最後の恋

第13章 隠された想い

少し気になることがあると言って早苗はこちらを見つめる。


「最近『彼女』にした女……

神崎澪とはもうヤッたの?」


やはり澪の話だったか。
なんとなく早苗の聞くことは予想がついていた。


早苗とは付き合っているわけではないが、大学に入ってからもなにかしら関係は続いていた。


早苗は腕を組んだまま言葉を続ける。


「いつもの蓮だったら女と付き合ったその日にヤるはずなのに、今回は違うみたいね。

まさか、あの女に本気になったの?」


俺の周りのことはいつも調べ尽くしてくる早苗。俺はこいつから逃げられない。


しばらく黙ったまま、早苗にどう答えるべきか迷った。


正直に澪のことは本気だと言うか。


しかし、俺の知る限り早苗はかなり恐ろしい女だ。俺と澪とのことを知ったら澪になにをするかわからない。

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