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最初で最後の恋

第13章 隠された想い

なんだかこれ以上授業なんてやってられなくて、俺は午後の授業を休むことにした。


ひとり大学の近くにある公園のベンチに座る。


「…はぁ」


どうしてこうもうまくいかないんだろう。

澪と過ごした短かった日々は、俺の人生を劇的に変えた。


〈あの人〉のせいで、俺は人を好きになることを恐れて逃げて、色んな女を抱いては捨てていた。


女を抱いているそのときだけは快感が得られても、終わるともっと悲しくなった。


わかっていてもやめられない。まるで覚醒剤のように。


でも、澪に出会って変われたと思ったんだ。


彼女は俺の心の痛みを浄化してくれていた。

一緒にいるだけで心が温かくなった。

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