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最初で最後の恋

第13章 隠された想い

澪の笑った顔が、目を閉じただけでも思い浮かぶ。嬉しそうに微笑んで、ときには恥ずかしそうにしながらも大胆なことしてきて。


離れてから気づかされる、澪への想いの強さ。


「…元気がない理由は、あの女のせい?」


さっきのふわふわした声とは違う、冷たい声が降りかかった。


「やめろ、早苗。これ以上余計なこと言うな」


早苗はぐっと口をつぐみ、黒板の方を向く。


もしかして、早苗が澪になにか危害でも加えたから連絡が来なくなったのだろうか。


そんなはずはない、か。

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