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昇降口を出たあたしたちは互いに手を繋いで帰ろうとした、その時だった。


「あれー？蓮？」


うしろから声がして振り返るあたしたち。

隣で透君が驚いた顔をした。


「あんた…」


「早苗…」

今度は神田君が口を開いた。
早苗？そういえば、神田君と女の子が情事に浸ったあと現れた子って…


「偶然ね。これから帰るの？」


くすっと微笑む早苗という彼女。
なんだか…口は笑ってるけど、目は笑ってない気がした。


あたしの気のせいかな。


それに、神田君との関係も気になる。