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最初で最後の恋

第16章 新たな不安

隣の神田君を見ると、困ったような怯えたような顔をしていた。冷や汗もかいてる。


「ん?もしかして隣にいるのって…

神崎、さん?」


名前を呼ばれてはっとするあたし。


「は、はいっ」


彼女のが年下なのに、何故か敬語になってしまう。そのくらい威圧感がある。


「初めまして!蓮と同じクラスの荒川早苗です。

高校からの友達なんです。よろしくお願いしますね?」


そう言ってあたしに握手を求める彼女。


あたしはおずおずと手を差し出した。


「こ、こちらこそよろしくね」


繋がれた手が、一瞬強く掴まれたのは気のせいかな。


『許さない』


えっ…

小声でそんな声が聞こえた気がした。

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