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最初で最後の恋

第16章 新たな不安

「じゃあね、蓮」


そう言って彼女は先に歩いて行ってしまった。


あたしたち4人だけが、その場で立ち尽くしてしまった。


「…ちょっと、いいか?」


そう言って神田君の肩を掴んだのは、透君だった。


よくわからぬまま頷いた神田君は、透君と少し離れた所に歩いていった。


あたしと香奈からは、2人の声は聞こえない。


「…どうしたんだろ、透君」


あたしの問いかけに、少しうつむき気味の香奈。


「もしかしたら、神田君の過去と関係あるのかもね」

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