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最初で最後の恋

第17章 柔らかな時間

家に着くと、蓮ははぁーっと見渡しながらつぶやいた。


「一軒家なんだな。でか」


「普通だよ?さ、どうぞ」


家に入り、リビングに通す。座って待っててと言ってあたしは台所へ飲み物を取りに行った。


「はい、麦茶でいい?」


「さんきゅ」


蓮は緊張しているのか、麦茶を一気に飲み干した。
ソファに座ってる蓮。あたしがその隣に座ると、蓮はしばらく俯いて黙ってた。


「…………」


静かな時間が流れる。

でも、ここで蓮を急かしても仕方ないし、あたしはあたしなりに蓮のこと受け止めるって決めたから。


蓮の口から言葉が出るのを待った。

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