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最初で最後の恋

第3章 神田蓮

「もしかして

澪が童顔すぎて1年かと思ったのかもね」


なっ…失礼な!!

確かにちょっと顔は幼いけどさ。
あたしのこと誘ったのはきっとたまたまよ。


「まぁ、とにかく昨日の誘いは無視しちゃいなよ。きっとその場限りの言葉だろうし。

だいたい、純情な澪に手を出したらあたしが許さないから!!

あんたもなにかあったらすぐ言うのよ??」


香奈はお昼を食べる間ずっとあたしのことを心配してくれていた。


そんな香奈の姿を見ていて、改めて香奈が友達で良かったって思う。


昨日のキスはもう忘れよう。

きっと彼も本気じゃないはずだもの。


あたしは自分で自分を言い聞かせた。



それでも、彼のどこか寂しげな瞳があたしの心をちらつかせているのだった。

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