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最初で最後の恋

第18章 蓮の過去

「あははっ。それはいい考えね」


そう言いながら笑う母さんらしき人の声。

母さんはこんな笑い方しない。いつもしとやかに微笑んでいたのに…


「実際のところ、別にこの仕事しなくたって生活できんだろ?」


え?


「まぁーねー。でも…あなたの快感知っちゃったもの。

もう逃げられないわよ、あたし」


「はっはっは!!!そうだろうなぁ。

いっそのこと息子なんて捨てて俺と暮らすか?はっきり言って邪魔なんだろ、あの息子」


な、にを…言ってるんだ?



母さんが俺のことを邪魔だなんて思うはずないだろ。
お前の方が邪魔だ。

そうだよな、母さん。


いつもと違う母さんの姿。それでも、信じたかった。俺のことを愛してるから、捨てたりなんてしないって。



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